更新日:2024年11月1日

独学している女性のデスク

ドライヘッドスパは独学で習得できる?メリットとデメリット

ドライヘッドスパを受けるのが好きで「自分も始めたくなった」「家族を癒してあげたい」といった理由から独学でドライヘッドスパを学んでいる人がいます。 

講師(江口)

ドライヘッドスパは独学でも習得できるのでしょうか?

独学することのメリットとデメリットについてもお伝えします。

執筆者:一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会 理事長 江口征次

ドライヘッドスパの理論を独学する女性

ドライヘッドスパの独学の始め方

独学の始め方には無料と有料の方法があり、それぞれの特徴を活かすと、効果的に学習を進められます。

 

独学をする人の多くは、YouTubeのような動画サイトや「ドライヘッドスパのやり方」ウェブサイトを利用しています。

 

「可能な範囲でお金をかけずに学ぶ」または「お金をかける前に無料のリソースを使って学ぶ」ことは一つの良い考え方です。

 

さらに深く学びたくなったら、書籍やDVDの購入、通信教育を利用するという選択肢もあります。

 

独学するメリット

ドライヘッドスパに興味がはあるものの、まだセラピストとしての仕事を目指すわけではなく、本格的な学習もまだ考えていないが、副業として少しだけ試してみたいという方は、独学で始めてみるのはどうでしょうか。

 

1,自由なスケジュールで学べる

独学の大きなメリットは、自分のペースで学べることです。
家事や育児、お仕事で日々忙しい生活の中でも学習時間を調整がしやすい点が魅力です。
隙間時間に勉強を進められるため、時間に縛られることなく取り組めます。

 

2,費用が抑えられる

「たった1日で習得するドライヘッドスパ」といった講座もありますが、それでもドライヘッドスパスクールに通うと3~5万円程度の費用がかかります。
独学であれば、教材費のみで済んだり、スクールに通わない動画視聴のみのオンライン講座など、必要最低限の費用に抑えることが可能です。

 

3,自分の興味に合わせた技術を集中して学べる

ドライヘッドスパの手技も様々で、リラクゼーションサロンのヒーリング的な技術から整体師やカイロプラクティックの技術、国家資格者による治療的のものまで幅広く存在します。
独学では、自分の興味に合わせて学びたい技術に集中して勉強できるのが利点です。

 

独学するデメリット

1,実践的なフィードバックが得られにくい

ドライヘッドスパの技術は、他者に実際に触れることで正しい圧(力加減)や所作(ヘッドタッチマナー)が身につきますが、独学ではその感覚をつかむのが難しく、正しい方法で行えているかの確認が難しいことが最大のデメリットです。
間違った施術は、ひどく筋肉を傷める「揉み返し」や神経を痛める「痺れ」や「痙攣」を引き起こす可能性が十分に考えられます。
また未熟な施術は、髪のキューティクルを損傷することから、「枝毛」「切れ毛」を発生させます。
施術頻度や強すぎる圧などで毛根を痛め「脱毛」「薄毛」のリスクさえ考えられます。

 

2,理論的な知識の偏りや誤った見識

思い込みや間違った見識がトラブルの原因になります。正しい人体の知識や解剖学に基づく技術がないと、安全で効果的なドライヘッドスパは行えません。
持病がある、妊娠している、体調に不安があるなど、ドライヘッドスパをしてはいけない人(施術の禁忌)や、頭皮や頭髪についても知っておかないと場合によっては、施術が逆効果になることがデメリットになります。

 

3,資格取得へのモチベーションを保つのが難しい

ドライヘッドスパを含むリラクゼーションサロンの分野では、資格は必ずしも必要ではありません。
しかし、通信教育や動画視聴のみのオンライン講座で独学する場合、飽きやすく「三日坊主」になりがちで、勉強が続かないことがよくあります。独学では資格取得へのモチベーションを維持するのが難しく、試験対策も不足しがちで、結局資格を取得せずに終わるリスクがデメリットとなります。

 

「独学」と「独習」は異なる

「独学」とは、学問的な内容を自ら学ぶことを指す言葉で、例えば「ドライヘッドスパのやり方」を動画やウェブサイトで学ぶことが主となります。

 

「独習」は、技能の習得を意味します。講師からの直接指導なしに、ドライヘッドスパの施術方法や手技テクニックを自分で学ぶことを指します。

 

ドライヘッドスパは技術職であるため、技術面ではスクールで講師から直接指導を受けることを推奨します。

 

理論の「独学」は可能ですが、「独習」による技術の習得は難易度が高いとされています。

 

ドライヘッドスパの技術練習

独学以外のドライヘッドスパ勉強方法

「独学が楽しくなってきた」「もっと深く学びたい」「技術を向上させたい」という理由から、ドライヘッドスパの資格講座を受講する方がいます。以下、独学以外の学習方法や技術習得の方法を紹介します。

 

1,ドライヘッドスパスクールに通う

スクールでは、理論と実技の両方を体系的に学べます

講師からの指導や、同じ志を持つ仲間との交流もあるため、学びを深めやすい環境となります。施術時の姿勢や力の入れ方、圧の方向、リズムが早い、遅いなど細やかな指導が受けられます。

将来、サロン開業を目指す方など、確実に技術を身につけたい方には適しています。

 

2,短期講座・ワークショップの活用

1日~3日程度の短期講座や癒しのイベントなどで開催されるワークショップやセミナーは、特定の技術や知識を気軽に学べる方法です。

ドライヘッドスパ施術の基礎から応用まで多様な内容が提供されるため、複数の異なる講座を受けたいなど、柔軟に幅広く学びたい人におすすめです。

 

3,オンライン講座の受講

自宅にいながら、プロの技術を動画やライブ配信で学べるオンライン講座も人気です。

特に理論や解説を丁寧に学びたい人に向いています。

ただし、ドライヘッドスパの実技部分は対面での確認が難しいため、注意が必要です。

 

独学を成功させるためのポイント

独学は自分のペースで進められる反面、自己管理が大切になります。

1日の生活の中で学習時間をスケジュールに組み込み、ドライヘッドスパの習得を目指します。

以下、独学を成功させるポイントをご参考ください。

 

1. 明確な目標設定

目標を具体的に決め、計画を立てましょう。
大きな目標をいくつかの達成可能な小さなステップに分け、短期目標と長期目標を組み合わせて達成を目指します。
「いつまでに○○する」といった期限を決めて行うことが必要です。

 

2. 習慣化する

毎日少しずつ学習することで、知識が定着しやすくなります。
1日10分や15分でもいいので、無理なく続けられる学習時間を設定しましょう。
一度に大きな負担をかけずに進めるのがポイントになります。
また、日々の生活習慣の中に学習を組み込みます。
たとえば、朝食後や就寝前など、毎日決まったタイミングで学習することで、スムーズに学習に取り組みやすくなります。

 

3. 進捗の確認と反省

定期的に自分の学習状況を振り返り、目標に向かっているか確認することが大切です。
週ごとに進捗を確認する日を決めることで、学習の定着度やモチベーションを客観的に見直す習慣がつきます。
できている部分だけでなく、課題点も具体的に分析し、次の週には改善できるように工夫します。

 

デジタル学習するスクール受講生

デジタル機器を使った学習のメリット・デメリット

 

☑メリット

スマホやタブレットを活用することで、通勤や移動時間に動画や資料で知識を得ることが可能です。

また、記憶定着のためのクイズ形式をとるなども有効とされています。何より、好きな時間に気軽に学習できることが大きなメリットです。

 

☑デメリット

デジタル学習には集中力を分散させるリスクもあります。

研究では、画面上での多様な通知やSNSが学習中の脳を疲れさせ、記憶力の低下を招くことが指摘されています。

またドライアイになりやすく視力低下の恐れもあります。そして長時間の学習や夜遅くにデジタル機器を使用するとブルーライトを多く浴びることになり睡眠の質の低下を招きます。

 

ドライヘッドスパの正しい学び方

ドライヘッドスパを学ぶ目的によって異なりますが、家族を癒やしたり、恋人や友人に施術を行いたい場合は、無料の独学から始めることができます。その後、必要に応じて短期集中の資格講座を受けるのも一つの方法です。

 

しかし、将来的にサロンを独立して開業したいと考えている方は、独学で始めることも可能ですが、最終的には専門的なドライヘッドスパの技術や経営ノウハウが学べるスクールでの学習をお勧めします。

 

サロンを開業する際には、メニューになる技術や専門性が高い知識の取得が、商売の「仕入れ」と同じ意味を持ちます。

 

確かな技術と知識を身につけた上での独立開業が、サロン成功の鍵となるでしょう。

 

現役スクール講師からのメッセージ

 

スクール講師の画像
「自分の施術が正しいかどうか不安」とか「指が痛くなる」という理由で、自分の施術に不安を感じる人が多いです。

 

また、多くの方が「質問に答えられないので、しっかりと学びたい」と受講を決めます。

 

手技は見よう見まねで行えるかもしれませんが、その施術をなぜ行うのか、そのやり方なのかを理解していない人が多いです。

 

ドライヘッドスパは、人と向き合う仕事であるため、スクールでは実際の体験談を聞くことができ、非常に役立つと思います。

 

スクール講師の画像
受講生の中には、もみほぐしサロンで働いている方もいらっしゃいます。

 

独学ではなく、サロン内の実技研修でドライヘッドスパを学ぶことはできますが、理論も基づく技術というよりは「やり方」を教わるに留まるため、不安を感じながら施術するセラピストも少なくありません。

 

そのため、技術的な側面や理論、ヘッドタッチのマナーを直接学べる資格講座を選ぶことをオススメします。

 

スクール講師の画像
生徒さんの中には、当協会を受講する前に『通信で学んだ』『本や動画などで独学で学んだ』という方がいらっしゃいます。

 

でもそれだけだと『この手技は本当に正しいのか?』と自信が持てないケースが多いようです。

 

学ぶ方法はたくさんありますが、最終的に自分がどこまで学べば納得できるかという点も大切だと思います。

 

とはいえ、この業界は常に学びが必要ですので、どんな分野の学習でも楽しく学び続けられる人がこの業界に向いているともいえます。

 

講師(西口)

14年以上ドライヘッドスパの講師として、そして8年以上ウェットヘッドスパの講師として活動しております。

 

通信教育で学ぼうとして挫折された方が当スクールに度々お越しになります。

 

他のスクールで学んだ後、当スクールのウェブサイトやヘッドライフ通信を読み、自己の技術不足やドライヘッドスパへの理解不足に気付き、受講する方もいらっしゃいます。

 

スクール選びを誤ると挫折や遠回りの原因となりますので、慎重な選択をお勧めします。

 

意識の高い美容師の方々がウェットヘッドスパ店での勤務経験を活かしに来られることを嬉しく思います。

 

最後に

 

この記事をお読みいただき、ありがとうございます。

 

今回は「ドライヘッドスパを独学で学ぶことは可能か?」そのメリットとデメリットについてご説明しました。

 

独学には自己管理の難しさが伴うため、人によって向き不向きが分かれます。

 

独学で始めてからスクールへ通う、オンライン講座や対面式の資格講座を受けるなど、学び方は多岐にわたります。

 

また「独学」と「独習」の違いや、使い分けも意識して取り組みましょう。

 

自分に合った学習方法を見つけられると良いですね。

 


ヘッドセラピスト江口

この記事の執筆者

一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会

理事長 江口 征次

癒し以上を提供するドライヘッドスパ・ヘッドマッサージの専門家

ヘッドライフなど複数WEBサイトの管理人

2010年よりヘッドセラピスト養成講座を開始し、日本全国、海外からも受講がある人気講座を主催している。

 


講師|ヘッドセラピスト大八木(東京代表)

東京代表

大八木さとこ

セロ活アドバイザー代表

セロトニンDojo認定セロトニントレーナー

睡眠健康指導士

感涙療法士

科学的根拠がある癒し・セロトニン活性を軸に様々な施術の指導をしています。

 


講師|ヘッドセラピスト藤井

名古屋代表

藤井なおみ

睡眠ライフスタイルプランナー代表

睡眠健康指導士

食育アドバイザー

ヨガインストラクター

睡眠に悩みを抱える人々に向けて睡眠リテラシー(睡眠活用能力)を高める活動を提案しています。

 


講師|ヘッドセラピスト森脇

福岡代表

森脇ゆう

40代・50代が対象の整体スクール アクトエール整体学院 学長

NPO法人日本ストレッチング協会 認定インストラクター

日本成人病予防協会 認定生活リズムアドバイザー

健康リズムカウンセラー

筋膜の繋がりを考慮したボディケア・ストレッチが得意です。解剖学の無料動画も作成しています。

 


講師|スパニスト西口

ヘッドスパ(美容・理容師)部門代表・大阪講師

西口まき

美容師

シャンプーソムリエ

日本成人病予防協会 認定生活リズムアドバイザー

健康リズムカウンセラー

タカラベルモントのYUME DX(ユメデラックス)を使用した日本初の整体ヘッドスパを行っています。